MONTARA/Bobby Hutcherson

Montara

Blue Noteというレーベルもまた、ジャズのメインストリームを突っ走った50年代後半〜60年代前半を終えると、60年代後半〜70年代前半にかけてソウル・ジャズ系のアルバムを量産し、DJ達のネタの宝庫状態となるのだが、流石にもうやりつくしちゃった感があるのかな。ただ折に触れこういったアルバムの再発がなされ、その販売価格が年々下がっていく傾向にある。僕のような人間には買い忘れを再度拾うという意味で大変有難いのだが、世の中CDが売れてないんだろうなあ、などと業界の不振が気になったりもする。それはさておきボビーのはっちゃんである。このアルバムもマスト中のマストという位置付けで、サンプリングソースとしても有名なラテン系のアルバムなのだけれど、ホーンが好きな僕としてはヴィブラフォン奏者がリーダーだというだけで何となく敬遠してしまっていた。損してたなこりゃ。タイトル曲である2曲目「Montara」がポワーンと心地良い。スチャダラパーの「サマージャム'95」の元ネタってこれだったのね。とか恥ずかしいことを今更知ったり。6曲目「Yuyo」、7曲目「Oya Como VA」なんかもやたらとカッコイイ。実を言うとラテン系というのも今まで何の理由もなく敬遠してきたのだけれど、ちょっと考えを改めなければならないと思った。