In Japan/Joe Henderson

Joe Henderson in Japan

ジャズの偉い人である。まあ普段聴かない。聴かないのだけれど、何かの雑誌だか本だかで原田和典が「ジョーヘンの事を「好き」が「大好き」になった一枚」などと絶賛していたので、あのコテコテ原田氏が言うのならと買ってみた。とは言えジャズの偉い人、1年位ほったらかしたか。んで、今初めて聴いてみて、ジョーヘンうるせえ。こんな人だっけか。なんかもっと細い音のイメージだったのだけれど、1曲目「'Round Midnight」からブキョブキョ吹きまくる。原田氏大絶賛の2曲目「Out'N'In」。おっしゃる通り確かにカッコイイのだけれど、60年代以降のモードジャズを通過した音というのはどうにも難解でやっぱりもろ手を挙げて大好き!とはなりにくい。フリージャズくらいぐちゃーっとしていると、分かろうという気も失せてかえって清々しく聴けるのだけれど。尤もフリージャズを聴く時と同じように音の洪水に身を任せ、何も考えないで聴く方が本当はイイのかもしれない。むしろ3曲目のスタンダードナンバー「Blue Bossa」くらいが分かりやすくて僕にとっては良心的に聴こえる。4曲目「Junk Blues」も含め、全般的にとんでもないテンションのライヴアルバムではある。バックの日野元彦はじめ、日本人の演奏もバチーっとキマっていて凄まじい。が、正直僕の得意分野ではないな。