The Jewel In The Lotus/Bennie Maupin

Jewel in the Lotus (Ocrd)

オリジナルのジャケはこんな味気の無いものではなかった筈なのだが、まあそこには文句を言うまい。Bennie Maupin、Herbie HancockのHead Huntersの一員として知られるテナーサックス奏者である。ここいらのジャズというかクロスオーバー系は僕は完全に選り好みで聴いていて、何故それが好きでそれが嫌いなんだと問われれば明確には答えることが出来ず、なんとなく感覚で、ということになる。一例を挙げると、Steps AheadやWeather Reportは苦手だけれど、Return To ForeverやHead Huntersは大好き。でもV.S.O.P.はちょっと苦手。とかそんなカンジ。理屈じゃねえんだよ!好みっつうのは!で、このアルバム。中の写真でMaupinが、ベルボトム姿でサックスを構え、足元でワウペダルを踏んでいるという今となっては実にシビれるショットが収められていて、ダサカッコ良くて涙が出る。ウインドシンセなんか吹かれるよりもこっちの方が全然好感が持てるのだけれど、まあ今時そんな人はいないわな。で、内容はと言うと、ウーン。ワウ踏むどころかそもそもサックスあんまり吹いてねえし、好きなことやりきっちゃったなあというカンジ。いわゆる東洋かぶれっつうか、全編邪教の呪術のような音楽にな仕上がっちゃってます。まあこれはこれで難しい顔して目を瞑って聴けば良いのかもしれないけれど、ワウ踏んでよぉ、折角なんだから、とつい思う。