Stone Alliance/Stone Alliance

Stone Alliance

テナーにSteve Grossman、ドラム、パーカッションにDon Alias、ベースにGene Paraという鬼のようなメンツで組まれたバンドで、1976年作。Steve Grossmanという人は、Michael Breckerと並んで大学のジャズ研御用達のテナー奏者である。吹奏上がりで、中学、高校時代からストイックに楽器を練習してジャズ研に入部してきたような連中は、GrossmanとBreckerの写真を額に入れて飾り、毎朝礼拝した後に鬼の形相で楽器練習に励むという。冗談はさておき、僕はやっぱりこういうテクニック過多な連中というのは、まあ半分以上はやっかみなんだけれど、どうしても好きになれないし、普段は、はいはいお上手お上手とやりすごして見向きもしない。単音ロングトーンをブロウして得意気な顔をしている黒人の方がよっぽど好感がもてるというものなのだけれど、4曲目「Sweetie-Pie」、5曲目「Samba De Negro」みたいな曲をやられてしまうと、あー、やっぱりテクニックって大事。凄く大事。マジメに日々練習してきた人が一番エライ!などと思わされてしまうからアラ不思議。どちらかと言うとパーカッショニストとして著名なDon Aliasのドラムも鬼のようにカッコイイ。嗚呼、何時か雷にでも打たれて突然楽器がアホみたいに上手くなったりしないかなあ。