Please Mr.Jacson/Willis Jackson

Please Mr Jackson

んでまあ、そのWillis Jacksonな訳だが、これがPrestigeでのデビュー盤になるのかな?まあこういう人はそれこそ1940年代からR&B系というかジャンプ系のビッグバンドに所属してブイブイ言わせたり、単発名義でもビッグバンドを従えてシングルヒット飛ばしてみたり、ホンカーとかホンクテナーなんて呼ばれてた部類の人。勿論、その時代の録音を集めたもっとコッテリとしたコンピなんかも存在するんだけれど、今回は敢えてジャスの老舗レーベル、Prestigeからの一枚。大体こういう人をジャズ畑に連れて来ると、比較的真っ当っぽい雰囲気のジャズをそれとな〜く演奏するか、デローンとしたバラード系の曲を吹いてお茶濁すケースが多いように思う。それゆえジャズのアルバムとしてはいまひとつ評価されない。ご他聞に漏れずこのアルバムもサム・テイラーかっつうような演歌テナー系バラード曲が並ぶ。そんな中の2曲目「Come Back To Sorrento」帰れソレントへという邦題でお馴染みのイタリア民謡を、途中までしおらしくデローンとバラード調に吹き上げる。何だまたかと思いきや、何でか知らんが途中からバックとコールアンドレスポンスを始めてノリノリのパーティノリにしちゃっているのである。おいおい何してんだこのオッサンは。いいぞもっとやれ!こういうのホント大好き。5曲目「633 Knock」なんかもお里が知れるダンスナンバー。バックをつとめるオルガンのJack Mcduff、ギター(なんと4弦ギターである)のBill Jenningsもノリノリである。ちなみにベチャー、デローンとしたバラードでは6曲目「Memories Of You」がオススメ。おっさん管にツバ垂らしてるのかっつうくらいブチュブチュと下品に吹き倒す。やっぱソウル・ジャズ最高ですわ。